(アイツウシン/
かにばりずむ発行・新刊)
*「ダダをこねても、もうムダ」(合同誌)18禁
かわしま友絵さんと海坂風太の合同誌です。
テーマは「無意識の嫉妬→レ○プ→ハッピーエンド」
「贖罪のためのソナタ」
「それにしても、木下は使えないな。カレンの代わりに隊長に任命したのは、俺の失敗だった。あいつには零番隊を率いるほどの力はない」
告げて、ベッドに腰かけ、足を組んでロロを見上げる。傍らで立ち竦んでいる弟の顔を見、唇の端を持ち上げた。
そうだ、計画を改めよう。すぐには殺しはしない。なぶり殺しにしてやればいい。じわじわと心も身体を蝕んで、もう離れられなくなってから捨ててやる。そう、ナナリーがこの手に帰れば、いくらでも棄てられる、こんな役立たず。
「それで、お前に隊長を任せたいんだが。どうだろう?」
「ぼ、僕が?」
「やれるか、俺のために」
俺のためと言われれば、こいつは断れない。躊躇いながらも、おずおずと答える。
「僕に、出来る、かな?」
「勿論だ。お前は俺の弟なんだから。それに、もっとも信頼できる部下としても、ゼロの傍に置いておきたい」
「兄さん…」
「やってくれるな? ロロ」
「は、はい…っ! 僕でよければ」
躊躇しながらも肯き、重要なポジションを兄に与えられたことに、喜びを隠せずにロロが笑む。
「そうか。頼むぞ」
「はい、兄さん」
シャーリーを殺したくせに、何を平然と。
しかも、嚮団にまだ未練のあるような顔をし、V.V.の死を淡々と告げれば、衝撃に表情を凍りつかせた。
その上、星刻に慰めを乞うとは。なんて浅ましい。
その笑みが、今は憎らしい。ただただ憎い。胸が苦しい。憤りと憎しみと悲しみが渦巻いて、叫び出したくなる。喉がひりついて、胸が自分でもよくわからない感情で突き上げられている。我慢できない、限界だ。
もう学園にも帰れない。すべて壊れた。こいつが壊した。だから、自分が壊されても文句は言えないだろう。壊してやればいい、こいつも。
今日も明日も、すべてを台無しにした、報いを。
―あんなことさえしなければ、少しはやさしい未来を与えてやれたかもしれないものを。
「ならば、早速だが。そうだな。お前の忠誠の証でも見せてもらおうか?」
え?と丸い瞳で問い掛けるのを無視して、細い腕を掴み、引き寄せる。そのまま、乱暴にベッドへと投げ出した。